作品
緑園パレード小ネタ
※Sound Horizon、Elysion~楽園幻想物語組曲~が元ネタな緑園オンリーの話が出た直後に書いた小ネタ。
「ほら、黒鷹。これが今回の衣装と台本だ」
「ほうほう、中々仮面というのは普段と趣が違って楽しいものだね。
おや、君は?」
「俺は裏方に回る。エルをやるのはこくろだ。
俺だとお前の肩には座れないからな」
「何なら抱きかかえるくらいは出来るが?」
「遠慮する。(きっぱり)台本にはよく目を通せ」
「ふむふむ、なるほど……って。
待ちなさい、玄冬。この台本の
『食う者は拒まないが、残すものは決して赦さない。緑園パレードへようこそ』
というのは一体……」
「読んだとおりだが? 新鮮な野菜に囲まれ、続いていくパレードだ。素晴らしいだろう?」
「……どうやら、私はこの役に適してないようだな。
仮面の男役は君に譲ろう。じゃ、そういうことで……」
「『残すものは決して赦さない』。
折りしもここに洗い立てのみずみずしいレタスがある。
さぁ、まずはこれから食ってみろ。新鮮で美味いぞ」
「何で裏方の君が魔王衣装を着ているのかと思ったら、そういうことか!
超自然戦士はよしなさい! その不吉な菜箸も下ろしたまえ」
「…………こくろ。こっちを頼む」
「わかった」
「なっ!?」
(玄冬、菜箸と洗い立てのレタスが盛り付けられた皿をこくろに渡し、自分は黒鷹の背後に回って、がっちりと羽交い絞めにするw)
「ちょ……玄冬! こくろ! 何の真似だい、これは!!」
「いい機会だ。パレードを先頭で導いていくものなら、やはり野菜は率先して食わないとな」
「だから、君に仮面の男役は譲ると言ってるじゃないか!!」
「断る。こんな機会を逃してたまるか。こくろ、さぁ」
「ああ」
「やめなさい! 二人がかりなんて狡いじゃないか!
お父さんは君達をそんな卑怯なことをする子に育てた覚えはないよ!?
こくろ、その皿を下ろしなさい!」
「諦めろ。本当にこれ美味そうだぞ。騙されたと思って食ってみろ」
「そうやって、本当に何度騙されたか!
ああ、もうせめて生はよしなさい、生は!
私は野菜についてはウェルダンがまだましだと!」
「肉を生で食うやつが何をいう」←玄冬'sつっこみ
「レタスは生のままが多いと思うけどな」←こくろ'sつっこみ
「いーや、そんなことはないぞぅ。
この子が昔、初めて私に作ってくれた料理は、それはもうレタスも見事なウェルダンで」
「………………こくろ」
「うん?」
「遠慮することはない。黒鷹の口の中にそれを突っ込め」
「わかった」
「酷い! 酷いよ! 家庭内暴力反対!」
「「うるさい」」
***
そして緑のものに塗れて、屍のようになった鷹の出来上がり、ということでw
……すみません、お遊びですから……!
2006/04/01 up ※当時の日記での小ネタ。
懐かしいものを見つけたので、つい持ってきましたw
- 2008/08/01 (金) 00:02
- 小ネタ(小説未満)