作品
対となる存在
ふとした瞬間に思う。
例えば、お茶を普段と変えたときに、黒鷹も別のが飲みたかったと言ってくれる時。
言いかけた事を、先手を打って話してきたりした時。
……触れたくてたまらなかったときに、抱きしめてくれたりする、そんな時。
繋がっている、と思う。
肌を重ねて、熱を溶かしあうと、それはもっとよく分かる。
黒鷹の目が。唇が。声が。指が。欲しいのだと求めてくれる。
それが解ることも、また繋がりの証明のようで、どうしようもないほどに嬉しい。
***
ふとした瞬間に思うのだよ。
例えば、別のお茶を飲みたかった気分の時に、何も言わずに違うお茶が出てきたりした時。
玄冬の言おうとしたことが分かって、先に話したときに君が口元を綻ばせてくれた時。
……抱きしめようと伸ばした腕に、そのまま身体を預けてくれる、そんな時。
繋がっていると思うのだよ。
触れて肌を合わせて、熱を共有すると、それはもっとよく分かる。
玄冬が目で。唇で。声で。指で。欲しいと私を求めてくる。
そう解ることも、また繋がりの証のようで、たまらなくなるほどに愛しい。
***
「黒鷹」
全ての想いをこめて、名前を呼ぶ。この世でたった一人の俺の鳥を。
「玄冬」
万感の想いをこめて、名前を呼んだ。かけがえの無いたった一人の私の愛しい子を。
血の繋がりよりも確かな絆。
対なる存在。
お前がいれば。君がいれば。
他に何も望まない。
2004/10/18 up
「花帰葬好きさんに15のお題」(閉鎖済)で配布されていた
お題のNo3を使って書いた話。
さらに元というなら、裏サイトで黒玄お題under verの絆としていたもの。
※黒玄お題を表裏で統一させたので、タイトル変更して持ってきたのです。
- 2013/09/27 (金) 01:17
- 黒玄