作品
午睡
「玄冬、今ちょっとい…………おや」
「……すー」
玄冬がソファに寄りかかった状態でうたたねしていた。
この子がこんなに昼間から無防備にこんな風になってるのは珍しい。
疲れたのかな。
昨日はちびが二人揃って中々寝付いてくれなかったしね。
今さっき、ちびたちも眠ったところだから、この隙を見計らって、二人でお茶をしようと思ってきたのだけど。
せっかく、気持ち良さそうに寝ているところを起こしては可哀相だな。
「こうしてみると……昔と変わらないのにね」
寝顔は小さい時と一緒だ。
ちびくろとよく似ているようでやっぱりちょっと違う。
ずっと見てきた可愛い寝顔。
ちびたちだって可愛いけど、君に感じる愛しさとはやはり質が違う。
どうしてだろうね。
きっとあの子達が成長しても、君のように触れたいとは思わないだろうな。
額に静かに口付けを落として、ブランケットをかけてやり、そっとその場を離れた。
眠って、夜には疲れが取れているようだったら。
ちびたちが眠った後に誘いをかけよう。
無理をさせるつもりはないけれど、やっぱり君に触れたいから。
2004/12/26 up
- 2008/01/01 (火) 00:01
- 年齢制限無